2024年3月9日(土)、アミューあつぎ1階に「SCC amyu カイロプラクティック」がグランドオープンし ました。前回取材させていただいた、厚木市恩名にある「セルフクリエイト カイロプラクティック」 さんの2号院です。2号院オープンの経緯や特徴、今後の目標も深いところまでお話しを伺いました。
——2号院の開院、おめでとうございます。開院された経緯やエピソードがありましたら教えてください。
薫さん:まず、2023年の9月にセルフクリエイト1号院をオープンしまして、おかげさまでいろいろな患 者様にご来院いただいています。そういった中、この2号院の経緯はこのアミューを管轄している会社 様からお話しをいただいたのが最初のきっかけです。スペースを有効活用してヘルスケア事業をやって いきたいと、当院にお声かけくださいました。実際アミュー1階のど真ん中でこの広さは、僕たちも夫 婦で1つの医院を構えている以上、2号院オープンするのは人的なリソースで難しいかなとも思いました が、その時、そういう先生を集めればいいかなと考えまして。
薫さん:治療院だと1人で2院オープンするのは難しいことでもあるので、今見ての通りですが、ス タッフは全部で7名います。7名稼働できるように調整したっていう方が正しい言い回しになるかな。お 断りすることも考えましたが、やっぱりいただいたお話には可能性も感じますし、僕自身の人生振り返ってみたときに、もっと上にチャレンジしていきたいと思ってはいたので。そんな中、オープンして 2、3ヶ月ぐらいでお話がいただけたことはご縁かなと。そういったご縁もしっかりと紡ぎ上げていきた いというのがあって、2号院をオープンしたというのが経緯になります。
——人員の調整というのは、集められたんですか?
薫さん:もう、わーって集めましたよ。今のスタッフの人たちはみんな個人事業主でもあります。でも、大きなポイントが集客に困っているってこと。決してできないわけではないですが、やはり自分で 医院を構えて個人で商いをするとなったときに、一番のネックは人に知られないというところがあります。なので、さらに集客力を広げ、入口を広げるという意味をメンバーに伝えて集めていった感じです ね。
——元々お付き合いがあったんですか?
薫さん:僕たちが所属している、カイロプラクティック団体のメンバーです。今回僕はオーナーとなって、契約とか店舗構想などを全体感を設計して、賛同いただいた方だけが参画できるような仕掛けにしました。
——なるほど。店舗としての特徴やアピールポイントはありますか?
薫さん:もともと皆さん個人事業主、社長の集合というところで、人それぞれ個性があるところですね。その個性を活かす店舗作りというのを意識しています。僕たちは、どう転んでも接客業になってくるので、合う合わないは正直あると思うんですよ。人が変わることによってマッチするなど、相性もあると思うので、その相性の幅があるのが1つのポイントかなと思います。
——施術の流れや質は統一させてもらっているけれど、対応や接客面は柔軟なスタイルなんですね。
愛乃さん:あとは、商業施設の中なのでフラっと来られる方もいるのですが、2回目は完全予約制にしています。待ち時間なく、最初に担当した人が今後もずっと担当しますので、完全予約制、完全担当制かつ会員制というのがもう1つ大きなポイントです。次来たら「違う担当でなんか違った…」とかよくありますが、私達は原因を追究して改善するために担当制にしています。検査・問診させていただいてから原因を確認するのに、次回違う人が担当したら、カルテに文字としては残っているけど、身体を見てないので不安にもなりますし…改善までのゴールに繋げられないというのがあるので、一度担当した人がずっと担当します。
——原因を取り除くところにコミットして、きちんとスタッフを付けてくださるんですね。本店と2号院 に違いはありますか?
薫さん:方向性や大きな思想、考え方に違いはなく、患者さんの健康レベルをどれだけ引き上げることができるかですね。あとは、予防医学の観点を皆さんが持ち続けていただきたいと思っています。大きくは言えないですが、あまり薬に頼らない社会を作りたいという気持ちがあります。薬を否定するつもりは一切ないですが、薬の常用によって身体が蝕まれるケースもあったりしますので、大事なことは”知る”ことであって、知ることさえできれば、自分の身は自分で守れるはずですので。
——知識として持っていて、予防できるということは大切ですね。
薫さん:身体に向き合っていきたい患者さんにどれだけ会って、知ってもらうかというのが僕たちの仕事で、実は変な話、施術をすることが一切の目的ではないと思っています。
——なるほど、知識レベルから考え方を伝えるお仕事でもありますね。
愛乃さん:そこに総合治療法というグラフあります。これを当院が行っていますが、施術は治療法の中の10%しかないんです。他の医院には、中には施術が100%で「辛くなったらまた来てね」というところもありますが、そもそもその痛みの原因がご自身の生活の中にあるとするならば、そこが変わらないとずっと変わらないですよね。
——仰る通りです。生活習慣ですよね…。
愛乃さん:生活習慣病という言葉があるけれども、具体的にどうすればいいのか。生活習慣病だから「自分には無理かな…」というように遠いことではなくて、本当に簡単なことです。食事・運動・睡眠とありますけど、人間は食べて、動いて、寝るだけ。90%はご自身の生活の改善であるので、改善の方法をお伝えするので、ご自身も努力してください、というのが2号院も本院も同じ特徴です。
——なるほど、大切な軸ですね。
愛乃さん:そのために、アミューあつぎ6階の会議室で毎月「健康教室」を行っています。どのように身体を変えればいいのか分からない方が多いので、身体のために必要なことを最初に知っていただける機会です。「改善すべき3原則」とは何かを踏まえた2時間の教室です。2時間の中には、実際に施術して身体がどのように変わるのか、というのも体験いただけます。医院で知って、さらに6階で知って、患者様も納得して受けてくださると、知ることでも身体の改善スピードも上がってくるんですよ。
——なるほど!
薫さん:なので、アミューさまからお話をいただいたのは、経営の判断としてもすごく動きやすかったです。元々このアミューでイベントをやっていたので、そういう意味で言うと、巡り込んできた良いお話しでした。自分たちが探したのではなくて、アミューさまからお声がけをいただいたっていうところで、本当にいい流れが舞い込んできているような感じです。
——2号院オープンのお話をメールでいただいたとき「もう!?」と思っていたんですが、タイミングや流れってありますよね。
薫さん:そうですね(笑)
——ちなみに、この健康教室は座学と施術の割合でいうとどれくらいですか?
薫さん:座学が9割ぐらいですね。僕の母が講師で登壇します。僕の母は20年以上カイロプラクターをやっていまして、母も父も僕も嫁も、一家でカイロプラクターなんです。
——前回の取材でも、お話ししていただきましたね。
愛乃さん:彼のお母様は、20年以上も現役で患者さんを見ています。そして私達カイロプラクターに教える講師でもあるのです。私達は元々医院を持っていましたが、新しくここで始める先生もいるのでレベルを統一する必要があって、一緒に教えていただいています。
——働く側も、知識や技術レベルが上がるというのはとても良いですね。
薫さん:実は全国1万2000人のカイロプラクターがいる中で、母はTOP30ぐらいの人で、その人が直接医院に関わってくれるっていうのは、僕は母だから気軽に言えるけど、普通だったらあり得ないことでして。
——そうですよね、他人だったら技術を盗むぐらいのレベルですよね。
薫さん:そうですね。だから、僕も含めて環境にとても恵まれていると感じています。
愛乃さん:お母様が私達メンバーにも教えてくれますし、この健康教室でも毎月分かりやすく話をしていただいています。最初は2時間と伝えると、皆さん「2時間は長いね」とか「結構みっちりなんだね」と仰いますが、終わったあとには、楽しかった、あっという間だった、勉強になったなどと、プラスの言葉をいただけています。
——素晴らしいです。ちなみに、おすすめの施術などがありましたら教えてください。
薫さん:そうですね。根幹は身体を知ることなので、おすすめという意味ではないですが、皆さんに絶対的に共通して受けるべきなのは、全身の骨格調整です。なぜ全身やるかというと、例えば肩痛い、腰痛い、その他いろいろ痛い。その箇所を治療しても、根本的には治らないんです。その根本は何だろうと思うと、骨格が正されていないから、というのが8割9割なんです。
——個人差があれども、原因を掴むためにも全身を調整すべきなんですね。
薫さん:そうですね。その中でも骨盤が最初に歪むので、骨盤が歪み背骨が歪んでいく、だから痛みの根幹は「骨盤が歪むから」と言っても過言ではないんです。だからこそ、僕たちは全身の骨格調整という中で、骨盤から施術を始めて、背骨・首という順番に施術を行っていきます。その過程で痛みが和らいだりしますね。
——もし肩が痛いと思っても、根本から正す方が今後としても良いのですね!
薫さん:間違いないです。肩が痛い理由に、スポーツの外傷であればちょっと違いますが、日常生活を送っていて肩こりが起きる理由って何だろうと立ち返って考えると、原因は肩じゃないんですよね。
——そうですよね。
薫さん:こういったことも、カウンセリングで知っていただけます。全身の骨格調整のプランの中には、しっかり学びをお伝えするのも含まれているので、「ちょっと知りたいな」っていう気持ちで受けていただければと思います。
——慢性的に痛い方は、辛くて通われたり、リハビリ行かれたりするのかなと思います。原因は?というところ、是非知っていただきたいですね。
薫さん:そうですね。本当に不思議なことに、骨盤を正しい位置に戻すと、肩や首の痛みも減ってくるんですよ。
——すごく興味出てきました、私(笑) やはり、座る姿勢なんですかね?骨盤っていうと、歩き方とか…?
薫さん:もう挙げるとキリがないですよ。1日どんな生活していますか?というところからお聞きしないと。
——そうですよね。
薫さん:1日どんな姿勢で起きて、1日どのくらい寝ていますか?座っていますか?立っていますか?という話をしていくと、様々なところに歪みを誘発するものが出てきます。それを取り除かないと、例えば僕が施術を施して良くしても、習慣が取り除けないとどうなりますか?って聞くと、皆さん口を揃えて言いますよ。「また歪む」と。施術は背中を押す一歩にはなりますが、それを頼りに来ていただくのではなくて、ご自身でも少しの意識を持っていただけたらなと思います。初めは少しだけでいいんです。そういうことも、僕たちは一緒に二人三脚で歩んでいきますので。
愛乃さん:例えば「スマホやめてください」とか「デスクワークやめてください」って、できないじゃないですか。
——そうですね!そう言われてもなぁと思ってしまいます…。
愛乃さん:では「同じ肩に荷物を持たないように気をつけましょう」とか、足組んでしまうのであれば「意識できる限りで組まないようにしましょう」とか。そのような小さなことが頭にあるかないかで、結構変わってきます。あとは、デスクワークとかスマホとか、絶対やめられないものに関しては、自宅で歪んでしまった骨格を戻す体操や、睡眠環境づくりに取り組んでみてくださいとアドバイスさせていただきます。
——教えていただいても、無理に「やらなきゃ」とストレスになってもよくないですよね。
薫さん:そうですね。知っていくと身体は面白いので、来ていただく理由は、自分の身体に変化があることを期待して欲しいと思います。あとは、習慣を変えるために来て欲しいなと思います。来るたびに「あ、こういう習慣にした方がいいな」って思えるように。
——「変わったかも」と実感できるところが最も嬉しいところですね。いろんな人に体感していただきたいですね。
薫さん:そうですね。なので、施術やサービスで言うと、部位別にやることは一切しないですね。肩こりケアとか。そうしないと患者さんのためにならないので。
——ありがとうございます。最後に2号院オープンのタイミングですけれども、今後の店舗や事業の目標など、掲げているものがありましたら教えてください。
愛乃さん:個人的な目標に関しては、これだけ原因を突き止めて改善することをしているので、本質的だとは思うものの「カイロプラクティック」というのが日本に全然知られていないんです。カイロプラクティックって、今まで聞いたことありますか?
——正直あまりないですね。整体の方が良く聞きます。
愛乃さん:そうですよね。違いが知られてないのと、そもそも「カイロプラクティック」という言葉自身体初めて聞きましたって方が多いです。お伝えしていると、大事だと分かっていただけるので、そういう方をどんどん増やしていきたいというのが、1号医院からずっと掲げている目標です。あとは、カイロプラクティックは女性が働きやすい環境なので、会社員だと子育てでキャリアがストップしてしまうことが懸念されますが、この事業は子育てでキャリアが止まることもなければ、当院のようにテナントでやることもできますし、自宅でもやることができる仕事なんです。カイロプラクティックは、健康も勿論ですが、女性が働きやすい、活躍しやすい環境下だと思います。なので、私のように働いていたい女性の働き場所として、普及させていきたいというのが、ずっと考えている目標です。
薫さん:僕は、この店舗を長く続けたいと思っています。そのためには売上が必要です。アミューさまが僕たちを逃したくない!と思うぐらいの、圧倒的な売上を作ることが今年の目標です。間違いなくできると思っているので、そこをしっかりやっていきたいと思います。そして、いつもここ来れば何かしら役に立つ知識を教えてくれて、「あの人たちに頼ればどうにかなるわよ」という人たちが増えて、皆さんの助け舟になりたいという気持ちが大きくあります。
——事業する上で、売上・利益は大事なことですね。何か戦略的なお考えはありますか?
薫さん:そうですね。僕たちは元々Webマーケティングをやってきた人間なので、大事なのは口コミだと考えています。もちろん広告や施策もやりますけど、口コミを波及させる動きこそ強めていかないといけないと思っています。
——そうですね。完全予約で何度も来ていただける確約が取れても、新しい方に来ていただかないといけないですよね。
薫さん:だからこそ、必ずご紹介カードをお渡ししています。そして、スタッフの教育に対しても、例えばGoogleマップの口コミの投稿をみんなでお願いするとか。すると、今まで2人でしかできなかったことが7人になってくるので、7人の集合値が得られるようにと、そのようなことを考えています。
——Webマーケティングの知識も活かされていますね!
薫さん:あとはスタッフの教育面で、売上が上がる仕組みを作ることを考えています。提案が人それぞれで粒度・質にむらがないように。ただ、僕が昔マネジメントしていたときに感じたのですが、個々人の教育ってほぼ無理だと思っていまして。それは、今まで生まれ育ったスキルセットや考え方とか、価値観とかに比例してくるので、これやれ、あれやれ、とマイクロマネジメントしても、結局育たないんだろうなと。
——そうですね。むしろ離れていく、そんな流れになってしまいますよね。
薫さん:これを打開するために、動画での教育を考えています。完璧な動画を作って、例えば僕が初心者のカイロプラクターだとしたら「まずこの動画見てください。ご理解いただけましたか?」と、ここで教育が進んでいる状態にしたい。「初診で見せる動画」次に「施術」、戻ってきたら次の動画。あとは技術を磨けばいいだけにできるような。例えばですけどね。
——教育も、言い方1つで解釈や認識もずれるので、学ぶ括りとして動画で完結できるのはいいですね。
薫さん:「次の予約どうしましょうか」と、次の予約も取れるようなスキームが理想です。
——構築するのが大変そうですね!
薫さん:僕の役割かなと思ってはいるので、楽しいですよ。昔はめちゃめちゃマイクロマネジメントしていました。朝から晩まで、みんなにスケジュール出して、タスク出してって言って、全部指摘して、これやれ、あれやれ…(苦笑)
——苦手な方はちょっと…(苦笑)
薫さん:そうですね。こちらの熱量をそのままぶつけてしまうと、良くないですね。なので、失敗の経験もどうやって糧にしようかと考えると、今が良いきっかけだと思っているので、1ヶ月後にはまた進化して、さらにその次の1ヶ月後にも進化していて、店舗自身体のあり方がどんどん変わっていく、そんな世界を作りたいです。
——ありがとうございます!
2号院 受付(アミューあつぎ 1階)
2号院の施術用ベッドは合計4台と多くの方にご利用いただけるようになっていました
更衣室
カウンセリングをしっかりと行います
施術前の患者さんの身体の今の状態を確認
施術の様子
深いお話しまでお聞かせくださり、誠にありがとうございました。更なる飛躍を遂げ、町を歩けば「ここにもカイロプラクターさん!」という未来が垣間見えた取材でした。今後の事業の発展を陰ながら応援させていただきます!
SCC amyu カイロプラクティック
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