気付いたら一家でカイロプラクターに。患者さんの意識も身体も健康に変えていく「セルフクリエイト カイロプラクティック」。

厚木市恩名にある「セルフクリエイト カイロプラクティック」さんは、夫婦で経営を行っているカイロプラクティック専門医院です。

夫婦での独立オープンから3ヶ月。夫婦そろってweb業界に勤めていたところから心機一転。そのきっかけや厚木にお店を構えた理由など、そしてカイロプラクティックについて詳しいお話をお伺いしてきました。

セルフクリエイト カイロプラクティック
安澤 薫 Kaoru Anzawa

秦野市出身。父親の影響で10歳からレスリングを始め、大学卒業後、実業団へ入るも夢であったオリンピックに届かず。日本代表まで選出された元アスリート。
「カイロプラクター」をしていた母親の愛情を受け、意思を継ぐ決意を持ち「セルフクリエイト カイロプラクティック」を2023年9月に開院。妻の愛乃さんと共に二人三脚で運営をしている。

セルフクリエイト カイロプラクティック
安澤 愛乃 Akino Anzawa

千葉県市川市出身。夫の薫さんとの出会いを通じて「カイロプラクティック」に出会い、同じ職業に就くことを決意。
カイロプラクティックを通じて持病のアトピー性皮膚炎を改善。患者さんへの健康の知識を強めるため「カイロプラクティック」を“手に職”して欲しい気持ちから知識を広げる活動も夫婦そろって積極的に行っている。

——最初に、カイロプラクティックを始めたキッカケから教えてください。

薫さん:僕は10歳からレスリングをやっていたのですが、激しいスポーツなので身体を壊してしまうので、鍼灸や病院、整体、接骨院など診てもらっていましたが根本的に改善しなく、一時的に良く なってもすぐに痛みを繰り返すばかりでした。

——なるほど。それは辛いですね。

薫さん:そんな僕が痛がっている姿を見かねた母が「自分の手で直してやろう!」と思い行動に移したことが全てのきっかけでした。母は、自らカイロプラクティックを探し出し、ゼロからカイロプラクティックを学び、僕の痛みを治してくれました。

——お母さんの行動力、凄いですね。

薫さん:はい。そのお陰もあって中学、高校、大学と日本のレスリングで1番になれました。常にカイロプラクティックが傍にいたことが僕のカイロプラクティックの原体験です。

——そうなると、愛乃さんがカイロプラクティックを始めたキッカケはご主人の薫さんの影響ですか?

愛乃さん:そうですね、私は東京のweb会社で働いていたのですが、5年程前に彼と結婚し、ライフステージが変わる女性の働き方としてのキャリアに悩んでいたタイミングにカイロプラクティックに出会い、定年もなく女性でも活躍されている方が沢山いて、全てに理論があるカイロプラクティックに興味を持ち、本格的に学び始めました。

——最初に施術をしたお客様のことは覚えていますか?

愛乃さん:はい、覚えています。年齢は若めの方でしたが、そこまでかしこまらず、フランクにお話もでき、施術も問題なくできました。ですが、初めてのお客様だったので凄く緊張しました。それから数ヶ月は勉強をしながら施術を続けて今では患者さんが何を求めているのか?ということが分かるようになりました。

——どういった方が来院されるのですか?

愛乃さん:50歳前後の女性の方が多いです。少し子育てが落ち着いて、自分の身体についてしっかりと向き合い始める年齢なのだと思います、人生100年時代ですしね。

——勉強不足で申し訳ないのですが、整体とはどう違うのですか?

薫さん:そうですね、体を整えるという点では、カイロプラクティックも整体という大きなカテゴリーに入りますが、整体と大きく違うところは、「症状」にフォーカスするか「根本」にフォーカスするかという点です。

——「根本」にフォーカスですか?

薫さん:ホワイトボードを使って説明しますが、皆さんが来院する時は、痛みなどの症状が出てからが多いのですが、その症状に対して対処していくのが整体です。例えば、マッサージや電気治療、時には、骨格の調整とかもあったりはしますが、どちらにせよ、基本的には症状に対して施します。

薫さん:カイロプラクティックの場合は、根本的なところを考えていくので、マッサージや電気ではなく、その痛みの原因となっている歪みにフォーカスして考え始めます。

——歪みですか?

薫さん:はい。例えば、首が痛い場合に、整体であれば首をマッサージしますが、カイロプラクティックの場合は、首が歪んでいる理由が何なのか?という視点から始まります。首が痛いというメカニズムを段階的に見ていくと、最終的には生活習慣にいきつきます。

——なるほど、生活習慣にいきつくのですね

薫さん:ここで大事な視点は、再発させないという点です。患者さんは「腰が痛いから腰をマッサージしてよ」と来院しますが、その痛みの原因は?を考えると、例えば、日頃からすごく悪い姿勢で横になって寝ていて、それで骨格が歪んでいるかもしれない。僕が患者さんの要望に合わせてマッサージしても、一時的には良くなりますが、横になる姿勢を正さないとまた同じ症状が出てしまいます。

——確かに、そうですね。

薫さん:なので、患者さんにはこういった知識をどうやって身につけてもらうか?という教育も重要な役割だと考えています。食生活の栄養の話とか、睡眠環境の話とか、どういう運動をすればいいのか?という話もお伝えしています。それも全て根本から治すということにつながります。

——すごく納得できますね。

薫さん:アメリカでは、僕たちがイメージする薬や手術で対応するお医者さんのことをMD(メディカルドクター)と言って、症状の原因が分からないとか生活習慣による改善が必要なものに対応するお医者さんのことDC(ドクターオブカイロ)と言われています。カイロプラクターはドクターという立ち位置でやっていて、それが国家資格になっています。

——そうなのですか?日本とは大きく違いますね。

薫さん:はい、大きな違いです。日本では民間療法という立ち位置なので「カイロプラクティックを始めます」と言って看板を掲げれば、事業として出来てしまいますが、僕たちはお医者さんという意識で施術をしています。来年4月にはアメリカに留学して解剖など色々と学んでくる予定です。

——解剖を行うのすか?

薫さん:そうです。私たちが所属している団体は、テキサスのカイロ大学と連携しているので、そこに2週間ほど短期留学し、その中で勉強をさせていただけることになっています。日本ではありえないのですが、私たちがメスを持ち、神経がどうなっている、血管がどうなっているとか人体の構造について学んできます。

——まさに医療ですね。

薫さん:人体の構造を理解しているかどうかで施術のプロセスが圧倒的に変わってきます。最近、SNSYouTubeなどでボキボキってやっている動画が流行っていますが

——見たことあります。

薫さん:そういったインパクト重視の施術だけをやっている人もいらっしゃいますが、先ほどもお伝えしたように、生活習慣を治さないと身体の根本は治らないので、そういった知識をお伝えするっていうのが本来のカイロプラクティックだと考えています。

——そう考えると、目指すところは「もう通院しなくても良い」という状態ですか?

薫さん:いえ、その逆です。患者さんには定期的に通ってもらうことを目的としています。例えば、月に1回の身体のメンテナンスとして「最近どうですか?」というように、患者さん自身で整えられる習慣を作りながら、足りないところを僕たちがアドバイスします。

——痛くならない身体を作ることが目的ですね。

薫さん:痛くなってから対処するとお金も時間も余計に掛かります。何より本人が大変な思いをしますので「先生、今日も予防しに来ました」というのが1番の理想です。

——歯医者さんに近いですね。

薫さん:まさに歯医者さんの業界とよく似ています。歯も痛くなってから歯医者さんに行く方が多いと思いますが「なんでもっと早くこないの」と先生に怒られることがありますよね。痛くなってからの対処と、痛くならない予防の対処ではプロセスが全く異なります。

——もっとカイロプラクティックを啓蒙していく必要がありますね。

薫さん:はい、その通りです。なので、日本での知名度を広げるために、私たちみたいなカイロプラクターを増やしていく活動も始めています。

——具体的にどのようなことを行っているのでしょうか?

愛乃さん:毎月、健康教室を行っています。通っていただいている患者さんに「なぜカイロプラクティックが必要なのか?」をしっかり伝えます。カイロプラクターとして、自分や家族のために栄養学や人間構造学などの健康に関わる知識を勉強した先に、事業としてやっていきませんか?という活動です。

——それは良いですね。

薫さん:カイロプラクターを始めるのに年齢は関係ありません。僕の父親は50歳から脱サラしてカイロプラクターになりましたが、どんどん若返っています。今66歳ですけど、50歳の時の方が老けていました。

——すごいですね!

薫さん:僕たちが細胞レベルで変えていきます。食事はもちろん、正しい骨格を維持することも大切ですし、それに付随する筋肉も大切です。そういうトータル的に良くなると、なぜか50歳から66歳の16年間で逆に若返るというタイムスリップが起こります。

——なるほど、とても勉強になりました。

 

——厚木についてお聞きしたいのですが、なぜお店を構えるのに厚木を選ばれたのですか?

薫さん:元々、僕の父親が旭町で16年間カイロプラクティックをやっていましたので、そこからの流れです。思い切って父親の医院で働き始め、患者さんもだいぶ増えてき頃、手狭になってきているから夫婦だけで独立しようかという話になり、物件を探し始めましたが、最初は「厚木」に拘ってはいませんでした。

——厚木以外も考えていたのですか?

薫さん:はい。僕は、東京のweb業界で10年くらい働いた経歴もあり、知り合いの経営者さんなど色々とネットワークを持っていましたので、東京も候補にありました。家賃や通勤のことなど色々なことを合理的に考えると、都内では難しいという判断になりました。都内で働くことに疲れてしまっていたことも大きいです。

——確かに、都内でのお仕事となると疲れそうですね。

薫さん:以前、僕が都内で働いていた時は中央区に住んでいました。職場が銀座や港区、いわゆる東京のど真ん中でした。与えられたタスクをこなすという、そもそも会社員という働き方に違和感があり、価値観のズレを感じていました。

カイロプラクティックは、目の前の患者さん11人と向き合っていくお仕事です。こちらの方が自分らしいなと思ったのもこの仕事を始めるきっかけの1つになっています。

——お店の場所はどのような経緯で決められたのでしょうか?

薫さん:先程もお話した通り、父親が厚木でお店を持っていたこともありましたので、厚木周辺で物件を探し始めてご縁でこの場所に店舗を構えました。

——愛乃さんのご出身はどちらですか?

愛乃さん:千葉の市川の出身です。

——土地勘もない状態で厚木に来られたと思います。厚木に来てみてどのように感じましたか?

愛乃さん:そうですね。私たちはアウトドアがすごく好きなので、自然が豊かな厚木はとても魅力に思えました。彼のバイクの後ろに乗せてもらって、山の方を走りに行きますが、今だと紅葉も始まってきていて、とても気持ち良いです。

——それは最高ですね!

愛乃さん:本厚木の駅前の方に行けば、お店も沢山ありますし、小田急線を使えば新宿まで40分ちょっとで、小田原や箱根にも1本で行けるので便利ですし、住みやすいと思います。

——確かに、厚木はとても住みやすい街ですよね。

愛乃さん:厚木で生まれた方って、厚木から出ないですよね。お会いする方々も本当に地元愛が強い方が多く、私はずっと地元にいた人間ではなかったので、地元愛みたいなのがあまり分からなかったのですが、皆さんの厚木愛の強さに影響を受けています。

——お二方もここに根付いて、厚木愛をどんどん広げていきましょう!

愛乃さん:そうですね、もちろんその予定です。ちゃんと足場を固めてというのが、今の目標です。

 

 

——最後に今後やっていきたい目標や目指していきたいこと、個人的なところでもいいのですが、お伺いしても良いですか?

愛乃さん:患者さんを健康にするというのは当たり前のベースとしてありますが、個人的には、カイロプラクターをもっと増やしていきたいです。私も会社員をやっていましたが、女性の働き方についてヤキモキすることが多かったこともありました。

仕事を続けたいけど、やっぱり子育てがあった時にはキャリアが止まってしまう、女性として稼ぎたいけどアッパーが見えてしまうなど、そういった悩みがあったので、女性としてしっかり働いて稼ぎたいというカイロプラクターを増やしていきたいです。

——薫さんへも目標や目指していきたいことをお伺いしてもよろしいでしょうか?

薫さん:個人的には山を買いたいという目標がありますが、カイロプラクティックをやる理由というのが、もちろん人々の健康に寄り添うっていうのは大前提なので「皆どこでも知識があれば稼げるよ」ということを体現したいです。WHOが定義している健康には3つ要素が必要で、それが「肉体的な健康」「精神的な健康」「社会的な健康」です。この3つが揃って“健康”と定義しています。

——3つの健康定義、興味深いですね。

薫さん:いくら肉体が健康でも心が疲弊していたらダメですし、その2つが良くても、社会的な繋がりや、ちゃんと稼げているか?というところが満たされていないと健康とは呼べないので、3つが揃っている状態の人を作っていきたいです。そのためには、まずは自分がそれを体現していないといけないと思っています。

——なるほど!今の言葉にハッとしました

薫さん:経済的に豊かであることが、そのまま肉体的な健康につながります。お金がないとどうしても安い加工品やジャンクな食べ物を選ばざるをえない。

——経済的に豊かでないと選択が限られますね。

薫さん:選択肢がないと、肉体も精神も貧しくなってしまいます。お金のことを否定してはいけないと思いますし、日本だと風潮もあって人前でお金の話に触れないよう親から自然と受け継がれていると思います。もちろん、お金が全てではないと思いますが、そのセリフはお金を稼いだ人が言うことだと思っていますのでちゃんとお金を稼いだ上で「お金が全てじゃない」ということを伝えていきたいです。

——すごく良いお話です。私も頑張ろうと思います。

薫さん:お金と健康って誰もが欲しいものだと思います。特に、僕はweb業界で働いていたので、情報の流れが速くて、若い方もどんどん入ってきて、ツールも新しいものが出来て便利になると「人間としてどう生きるか」という根本的なところを考え始めることもありましたし、これを考えていると、カイロプラクティックは、どちらも手にすることができます。

——「健康」が1番ですよね。

薫さん:その通りです。全ては健康があって、その上でプライベートやお仕事を頑張れるわけです。ここが崩れちゃいけない。そして、健康を保つためには、お金が必要です。

——そうですよね。手に職、身体1つで人を喜ばせられるというのが、すごく良いお仕事だなと思いました。

薫さん:僕は手に職」は2つあると思っています。字のごとく手を施すという「スキル」、もう1つは「情報」です。ちゃんと正しい情報を持って、正しい情報を伝えれば、その人を変えることができます。自分が手を施して変えるだけではなくて、その人の人生を変えることができるのが情報だと思っています。

——まさに、3つの健康をダイレクトに影響を与えられますね。

薫さん:(記者に向かって)いつかご検討ください。

——はい、検討させていただきます() 本日はありがとうございました!

 

医院内の様子

 

身体に対するアプロチなどを説明しているポスターが沢山ございました。

 

今回「カイロプラクター」というお仕事について初めて触れた取材陣でしたが、とても分かりやすくお二方にご説明をいただきました。これからも、少しでも多くの方にカイロプラクティックの知見が広まりますこと願っております。

 

SELF CREATE CHIROPRACTIC(セリフクリエイト カイロプラクティック)

住所:〒243-0032 神奈川県厚木市恩名1丁目2029-101
TEL
050-3095-3699
営業時間:9:0021:00(予約制)
ホームページ:https://selfcreate-chiropractic.com/
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